ねこ道楽 いわみち さくら

いわみち家には7匹の猫と1頭の犬がいる。
暴れん坊のうるり、食いしん坊のでるでる、
メタボ気味のテト、しっぽの付け根の関節が緩いスナ、
甘え上手のスベリ、面倒見のいいくーにゃん、
小心者のらぶ、心優しき犬一点のモージ。
寒さ対策なのか、猫は冬コロコロと
肉付きがよくなるが、夏になると
スレンダーな体型に戻る。
しかし24時間、食に貪欲なテトは
夏になってもふくよか体型。
お尻が重いので、椅子に乗るのもどっこいしょ、
ベッドの下に隠れようとしてもお腹がつかえてジタバタ。
酷暑でも毛布の上で丸くなって、ポールにかけられた
バッグに入っているササミジャーキーを狙うでるでる。
テトのテリトリーに踏み込んで追いかけられ、
冷蔵庫の上に逃げ込んだものの降りられないらぷ。
やんちゃな仔猫うるりを叱っていたかと思えば、
ペロペロかわいがってくれるくーにゃん。
くるんとしっぽが背中にぴったりくっつくスナとスベリ。
性格も好みもそれぞれ違う個性的な猫たちと、
彼らに過保護なほど甘い母を諌めながら、
やっぱり頬が緩み甘やかしてしまう著者のさくらとの、
いわみち家猫物語。
もうずいぶん昔に他界した父は無類の動物好き。
わたしが幼い頃から、
実家に動物が絶えたことはなかった。
だからなのか、わたしは今でも動物みんな大好き。
でも、犬か猫か、究極の選択を迫られたら、
迷わず選んでしまう。
今、我が家の家族は
16歳のパピヨン犬なのに……猫!……と。
そんな猫派が「うんうん」「そうそう」「そんな子も?」と、
読みながら共鳴し破顔しそうな1書。