運命の恋をかなえるスタンダール 水野敬也

スタンダール

表紙を開いた途端、本に飲み込まれてしまった。
心が共鳴する。

《薬を飲んで不安がおさまったとしても、
決して心が快晴になることはない》

《背表紙のタイトルを眺めているだけで、胸が高鳴る。
それは、どんな世界にも旅立つことができる
魔法の扉だった》

《文学とは決して、現実からの逃避場所ではないのだ!》

《人生でどれだけつらいことがあっても、
本はいつも同じ場所でずっと待っていてくれる》

《絶望は幸福への伏線である》

まるで自分の心を写しているかのような文言。

罪があるわけではないのに心を病んで
広場恐怖症に苦しんできた数十年。
シリアスな現実と主人公が背負ってきた孤独な世界に
痛みを分かちつつ、なのに冴えたボケとツッコミで
一気に昇天する。
おかしくて人前であるのに、緩む頬が怪しい顔に……

『恋愛論』から飛び出したスタンダールが、
著書を引用して、万平聡子に恋の奥義を教示していく本書。
本の魅力に取り憑かれている人、心を病んでいる人、
今がどんな状況であろうと未来が希望ある場所だと
信じている人に、現実の夢を持たらし、
素晴らしい世界がひらくことを教えてくれるファンタジー。


テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

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Hollyzard

Author:Hollyzard
本が恋人です。
料理は大嫌いですが、でも実は天才なんです(笑)。
外でおいしいお料理に出会うと、勝手にアレンジしてマイレシピにしてしまいます。