離婚    色川 武大

離婚

『離婚』
フリーライターの羽鳥誠一が
出版の世界に入りたてのころ、友人のなかの
ひとりだった会津すみ子から
「お妾(めかけ)になりたいわ」と請われたのを
きっかけにいっしょに住むようになり、籍を入れた。

誠一は淋しく心が臆し孤独だったのだ。
視力が弱く大切に育てられたすみ子は
疲労感が烈しく忍耐力もなく知性もいびつだった。

仕事がうまくいかなくなった誠一は
ギャンブルに深入りし、家計は失調。
家庭内離婚の状態が続き、
生活費月30万円を条件に離婚成立。

野放図に育ち、自分を主張する権利がないと
思う誠一は強烈な傷から解放され
悦びに満ちていたが、気がつけば
出て行ったすみ子の部屋に。
そう、本妻のいない妾状態だった。

法的束縛のない自由な関係が究極の理想像なのかも。

誰かと深く結びつきたいと願いつつ、
意図して無縁に生きてきた哀しみ。

『四人』『妻の嫁入り』『少女たち』と続く
連作短編集。

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

コロナと熟成発酵黒にんにく

黒にんにく

ブログでも「クッキング」で紹介している
YouTubeでのお料理レシピ。
訳あって数年間ほったらかしのままでした。
でも、またまた訳あって再開したいなぁと、
食材探しに出かけたのです。

地方の道の駅というのは、スーパーでは
めったに見られない野菜などが売られている
ということもあり、市場調査のつもりで
安曇野穂高へ赴き、見つけたのが熟成黒にんにく。
見た目は黒いにんにくです。

ニンニクを熟成発酵させ、フルーツのような甘味と
食感を楽しめ、生のままなら特有の匂いが玉にきず
でも、発酵させると気にならないという。

しかも抗酸化作用と血液サラサラ効果により
高脂血症の予防や血圧・肝機能を正常に保ち、
免疫力増強にリラックス効果もあるとか。

今、目に見えないほど小さな敵にも関わらず、
その力は最強である新型コロナウィルスに
人類が不利な状況に立たされている現状を
打破するためには、免疫力をつけることが
個人ができる最善の策ではないでしょうか。

というわけで熟成黒にんにくで
免疫力アップをはかるために大根餃子を作りました。
お時間と気力のある方はお試しくださいませませ。

★熟成黒にんにくの大根餃子レシピ
みじんぎりにしたニラと黒にんにく・ひき肉・ごま油・
おろし生姜・鶏ガラスープの素・塩・胡椒をよく混ぜる。
薄くスライスして塩漬けした大根をさっと洗い
キッチンベーパーで水気を拭き取る。
大根で餃子のタネを包み片栗粉をかける。
熱したフライパンにごま油を引き、
大根餃子を並び入れる。
2分焼いたら裏返して2分、大さじ2杯の
お水をさして蓋をし、蒸し焼きにする。
蓋を開け、ジュージュー音がしてきたら完成。

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

サヨナラ もっちゃん   丸本チンタ

もっちゃん

ずっと夢中になっていたニャンパンマンから
卒業しなければならないお年ごろ。
年長さん、もうすぐ6歳のもっちゃん(丸本モエ)。

快活で、物怖じしないもっちゃんが発する言葉に
ドキッとするパパとママ。

「もっちゃん」から「私」に変わる一人称。
家では「パパ」なのに、友だちの前では「お父さん」

成長を喜びつつも、
いつしか親離れしていくことを痛感し、
一抹の寂寥を禁じ得ない。

いっしよに暮らしてきたさまざまが、
いつかそれぞれ最後のときがくる。
それでも頼もしくなっていく我が子に心打たれる、
笑いと感動のエッセイ漫画家族絵日記。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

ロマネ・コンティ・一九三五年 六つの短編小説   開高 健

ロマネ

出国のときには不安の新鮮な輝きがあるのに、
帰国となると不安の閃きもない。
歳をとるにつれて昂揚が感じられなくなってきた。
身体に黴(かび)が繁殖するだけだと
分かっていても戻るしかない。

張のニコチン染めで汚らしい歯を見ると、
黴がしりぞく気がする。
香港では張と肩を並べて歩き、話し、
食事するのが習慣になっていた。

帰国前日、張に垢も落とし、按摩もし、
爪も削ってくれる風呂屋に連れられ、
帰りには垢でできた垢の玉までもらった。

翌日、見送りに来た張に垢の玉を見せるが、
反応がおかしい。
そして暗澹とした目をして喋りはじめた。
「文学代表団団長の老舎が死んだ」と……

川端康成文学賞受賞の
本編『玉、砕ける』をはじめ『飽満の種子』
『貝塚をつくる』『黄昏の力』『港にて』
『ロマネ・コンティ・一九三五年』が収録された
珠玉の短編集。

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

霊感ママシリーズ 小さな守護神    高野美香

守護神

『花の陰影』
昔、団地を引っ越す際、それまで懇意にしていた
おばあちゃんからお別れにお花の苗を渡された。
しばらくしておばあちゃんが事故で亡くなったと
聞いた1年後、季節はずれにその花が咲き、
そばに亡くなったはずのおばあちゃんが立っていた。
そして「よろしく」とだけ告げ、消えてしまった。

偶然にも引越し先の近所におばあちゃんの息子が
住んでいたが、またしても事故に遭い
亡くなられたのである。

訃報を聞いた翌日、彼は家にやって来た。
母にだけは彼の姿が見える。
何を伝えたかったのか、
おばあちゃんの「よろしく」とは……

突然、母は言う。
「あのあたりに女の人が立ってる」
誰にも見えないものが見える、
霊感が強い著者の母。
そんな謎多き母から聞いた6話をコミカライズした、
恐怖と人情の心霊物語。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

青い罠    阿刀田 高

青い罠

『隣の女』
家計簿をつけていたとき電話のベルが鳴った。
9時を少しまわっていた。

離婚して娘のまり絵と二人暮らしの
江尻恭子が電話にでると、電話の主は、
成績は芳しくなかったが、
色白で美的センスの良い、
中学・高校の同級生桑田晴美だった。

純粋だが、
神さまがつけなくてはいけないものを
忘れたような晴美は、恭子が住む
最寄駅である桜上水から電話し「言ってもいい?」と言う。

夜分にやって来た晴美の相談というのは、
隣家の奥さんのことだった。
「あの女が彼を取っちゃうの」と晴美は
か細い言葉を吐き出すが……

エンディングに注目!
大どんでん返しが冴えるブラックユーモア短編集。

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

恋の行方

かえ吉

まるでこのまま消えたくないと、
梅雨将軍が最後の悪あがきをしているような
凄まじい降りだった。
それでも出勤時間になる頃には
雨は小降りになっていた。

職場をめざし、ご老体の愛車・ワゴンRを
爽快に走らせていたが、
目に飛び込んできた生命体にギョッとしつつつ、
即決命名した名前を当たり前に叫んでいた。

「かえ吉!どこから入ってきたの ⁉︎」

鮮やかな緑色した仔蛙が、ダッシュボードの上で
お行儀よくカエルしゃがみしていたのだ。

車は進み、かえ吉の生まれ育った場所からは
どんどん離されていく……どうしよう?

わたしの心配に気づいているのかいないのか、
カエ吉は少しずつ身体の向きを変えていた。
そしてわたしたちは対角線に向き合う形となり、
見つめ合った、と思う。

車を運転しながら、カエ吉に見惚れていた。
吊り橋効果だろうか、恋におちたような……

気がつくと、カエ吉はいなくなっていた。
助手席の窓から落ちていったのだろう。
そしてわたしの恋も地に落ちた。
あぁ、儚い恋の予感……

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

卑弥呼 ー真説・邪馬台国伝ー 1 作=リチャード・ウー 画=中村真理子

卑弥呼

日向(ひむか)・弥生時代

討ち取られた母の首を取り返そうとして、
ヤノハは偶然出くわした暈(くま)の国の日の
巫女集団に拾われ戦士(もののふ)として
訓練を受けることになった。

100年ぶりに現れた
本物の日見子であるモモソに出会うが、
自分が生き延びることだけに固執したヤノハは
野望のためモモソすら亡き者にしてしまう。

しかしそれは暗闇のなかで死んでいくさだめであり、
ヤノハの謀(はかりごと)が一歩いっぽ近づくことは
死へも近づくことだった。
漆黒の闇と絶望のなか、ヤノハの運命は……

神秘に包まれた日本古代史最大の謎が
コミックとして再燃する新説・邪馬台国史籍。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

神様の定食屋     中村颯希

定食屋

高坂哲史はおばちゃんと身体をシェアしながら
チキン南蛮を作っている。

2か月前、両親が旅行中に事故死してしまった。
悲嘆に暮れたのち、妹の志穂から
あるじを失った定食屋「てしをや」を継ぐから
手伝ってほしいと懇願され、
うっかり承諾した哲史だったが、
現実はキャベツの千切りもままならず……

神だのみしかなかった。
そして念願の巨乳美女ではなく、普通の
おばちゃん・時江さんに憑依されたのである。

おせっかいでおしゃべりの時江さんは身の上話をはじめ
「てしをや」での料理を
どうしても食べてもらいたい人がいるのだという。

一体となった哲史たちの前に、
「てしをや」の扉を開け入ってきたスーツ姿の青年を見て
目を潤ませる時江。

SE職でマウスより重いものを持ったことがなかったのに、
包丁と奮闘している哲史。

大そうな酒好きでおもしろすぎる神様。

定食屋を通して人と関わり、料理と思いやりの
深い関係に気づく、心温まる情愛物語。

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

おいしい落語① 桐丸ゆい

落語

『王子の狐』
江戸のはずれの王子稲荷。
女狐が若い娘に化けるところを、
お参りに来た男が偶然見てしまった。
男は化かされたフリをして、
逆に騙してやろうとたくらむ。

言葉巧みに高級料亭へ連れ込み、
さんざん飲み食いしてお土産に卵焼きまで頼み、
狐が酔い潰れたすきに料亭を立ち去ってしまった。

狐は化けていたことがバレてボコボコにされ、
男は卵焼きを手土産に友人宅を訪れた。

ことの顛末を告げると、
友人から祟りがあるとおどされ……

ほか『目黒のさんま』など、
名作落語が霧の団姫氏のコラム付きでコミカライズ。

祖母が存命だったころ、
まだ幼かったわたしによく話してくれた。
「お友だちがね、狐に憑かれてたくさん油揚げを
食べるようになっちゃったんだって。だから、
信仰の山・御嶽山の力を借りて除霊したんだよ」

懐かしい昔がよみがえる1書。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

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Hollyzard

Author:Hollyzard
本が恋人です。
料理は大嫌いですが、でも実は天才なんです(笑)。
外でおいしいお料理に出会うと、勝手にアレンジしてマイレシピにしてしまいます。