日本の路地を旅する     上原善広

路地


路地の長屋から出た小説家・中上健次は
被差別部落のことを路地と呼んだという。
インドのカースト制度の思想を
お手本にしたといわれる被差別部落は
彼によって路地と昇華されたのである。

全国におよそ6,000以上あるとされる路地を500以上、
スケッチを描くように綴りながら、
生地の更池を皮切りに日本各地を訪ねていく。

幕藩体制の根底を脅かすほど、自由な情愛に生きた女性。
小説を書くために生まれてきたような巨匠。
暗躍するシノギ。
さまざまな人物が登場し肉薄する同和問題。

時代の流れに並行し、成長変化していく路地。
しかしそこで生まれることの深い闇は
人々に大きな影を持たらす。

路地とは故郷なのか、最終的にたどり着いたのは
家族への慕情であるとともに、悲しみの象徴でもあった。

全国の路地にこだわり、そこかしこに巣食う
悲しい歴史やその地域の産業・食文化などが
窺える本書は、負の歴史をも考えさせられる1書。

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

我が妹のためならば     葵 日向

妹

突然両親が亡くなった。
親戚は誰も手を差し伸べてくれない。

2年後、幼かった妹の山下千恵美は成長し、
いよいよ明日から保育園。

千恵美の姉である双子の長女・美沙は
夕方からのバイトと家事をこなし、
同じく兄で長男の史郎は学校に通いながら、
朝と夜バイトして、
千恵美を育ててきたふたりも高校生。

強面、金髪で一見恐ろしく見えるのに、
千恵美の写真を眺めてはにやけてしまう史朗。

よだれ垂らした千恵美の寝顔すら
モデルになれると信じて疑わない美沙。

千恵美の一言ひとことに
「ズッキューン」とハートの矢が刺さる。
親バカならぬ、姉兄バカの
キュートで心優しい愛情コミック。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

満開なのは……

わさび

信州が誇るものといえばパノラマに連なる山々、
そこで息づく雷鳥やカモシカなどの野生動物たち、
実り豊かな果物に野菜とお米、日本酒などなど、
挙げればたぶんキリがない。

季節は早春。話題は桜の開花。
このころの信州で、
満開なのは桜ではなく山葵の花。

北アルプスの伏流水の恩恵を受け、
山葵の生産高日本一の信州には、
この季節、清流を温床として
緑鮮やかな山葵田が一面に広がる。

山葵の旬は季節を問わず1年中とのことだが、
白い十字架の可憐な花が咲き誇るのは、
ちょうどこの時期だけなのだ。

1年に1度しかやってこないこの季節を
逃してはならないと、さっそく花山葵を購入した。

茎を食べやすい長さに切り揃え、
密閉容器に山葵と80度ほどのお湯を入れ
数分待つ。
ザルで湯切りし、
器に盛ってポン酢と鰹節をふりかける。

残った花山葵は半分に切り、天ぷらにする。

1輪だけ取っておいた花をお猪口に活けて、
それぞれ食卓に並べば、これぞまさに信州の春。
あ〜、信州自慢の地酒も進むわぁ!

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

姫様お忍び事件帖 つかまえてたもれ 沖田 正午

姫さま

武州槻山藩に仕える下級武士の
小坂亀治郎は姿見の冴えない男だった。
しかし算術の才もさることながら、
藩で三指に入る剣の遣い手であったため、
藩主の護衛として江戸まで駆り出されたのである。

滞りなく役目を済ませた亀治郎は
七日の休日を与えられた。
そこで5~6人の侍に囲まれた若い娘を
助けたことから大事件に巻き込まれてしまう。

実はその娘は、今をときめく
清水徳川家斉順の四女、鶴姫だったのである。

姉を拐かされたと言う秋。
生き様の深みを感じる善六。
100人からの子分を率いた博徒一家の
親分だったが、今は頭の光る爺や徳五郎。
徳川御三卿清水家の徒歩組に山神一家。

江戸で出会った仲間とともに、
無法し放題の鬼雲一家や赤鬼組を成敗する。
世間知らずだが、勘の鋭い鶴姫と、
腕は立つのに武州訛りが垢抜けない亀治郎の
痛快時代コメディ。



テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

これは経費で落ちません!経理部の森若さん ① 原作 青木祐子 漫画 森こさち

経費

スキのない経理部の森若さんが
いちばん好きな言葉は「イーブン」
つまり差し引きゼロ。

仕事は定時に終わらせ、
食事はすべて手作り、
余暇も充実し、過不足なく
完璧な生活を送っていると思っていた。

そんなある日、定時過ぎに営業部エースの
山田太陽が領収書を持ってきた。
見ると、明細はたこ焼き代 ⁉︎
そして次に持ってきたのは
テーマパークのチケット代だった。
「どうも胡散臭い」と
怪訝な気持ちがつのり調査に乗り出す。

果たしてそれらは私的利用なのか、
経費と認められるものなのか……

職場と居所を往復する毎日に
自己満足はあるものの、27年間彼氏なし。
「いい人」ばかりの周囲を見るにつけ、
自分は性格が悪いのか?
という自己への疑心暗鬼に悩み出した
森若さんの未来に恋の予感は……

青木祐子著同名小説のコミカライズ版、
マーガレットコミック第1巻。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

酒のほそ道 宗達直伝呑兵衛レシピ100選   ラズウェル細木

酒のほそ道

最近の若者は外でお酒を飲まず、
もっぱら家飲み派が増えているとか。
少し淋しくもあるが、お酒の楽しみ方は十人十色。
家でも美味しく楽しく飲めると語る著者が、
堅苦しく考えず、材料や調味料もアバウトに、
冷蔵庫にあるもので手軽に作れるレシピを紹介。

切るだけ、のせるだけ、焼くだけ、
あぶるだけという簡単レシピの目次は

【たったこれだけ!? でも旨い! ひと手間おつまみレシピ】
【チャチャっとできる! とりあえずの一品】
【呑兵衛が泣いて喜ぶ 野菜のおつまみ】
【お見事! この組み合わせ、言うことナシ】
【腹へった〜! ガッツリおつまみ】
【しみじみつまみたい ニッポンの味】
【お待たせ これぞ宗達の十八番!】
【オレんちにあるもので 居酒屋気分】
【カンバーイ! メタボでも安心おつまみ】
【パパっとひと手間 今夜はご馳走おつまみ】
【朝まで語りたい ウンチクおつまみ】
【あのころはわからなかった 呑兵衛の味!】
【これで決まり! 最強の〆ご飯&麺】

シンプルなのにその調理法に驚き
開眼するレシピが満載。
今日の夕飯は”炙りガキ“と
”バルサミコキャベツ“にしようかな……

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

無医地区はいまや……

アミーコ

昔住んでいたところは山の麓、
一面りんご畑に囲まれた
風光明媚な村のはずれだった。

実際無医地区だったし、
廃線になるのを住民の嘆願書でなんとか
存続できたバスの本数は1日1本。

夜9時になると、家々の灯りは消え、
シーンと静まりかえる。

「近所にイタリアレストランができたよ。
いつも駐車場は満車なんだよね」
そこに住む友人から
情報をもらったのはつい先日のこと。
思い立ったが吉日、と、さっそく予約する。

当日、入口のドアには
「本日予約でいっぱいのため〜〜」の看板。
ん〜、噂どおり。

頼んだ料理はサービングプレートに乗った前菜、
好みのパスタ、手作りドルチェ。

こんにゃくとごぼうのペペロンチーノや
キッシュなどの前菜だけで満腹になりそうなのに、
メインのパスタはさらに食指が動き、
シャインマスカットのドルチェで完成する。

無医地区だったチョイ僻地は、
いまや自然あふれ、
予約で賑わう人気の地と化したのだ。

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

白熱 日本酒教室 1 アザミ ユウコ 原作 : 杉村 啓

日本酒

日本酒とはなにか?
酒税法による日本酒の定義とは
[米 米こうじ及び水を原料として
発酵させてこしたもの]
[アルコール度数22%未満1%以上の飲料]

微生物の一種である酵母が糖を食べて
アルコールになり、この発酵で
完成したお酒を醸造酒という。

ということは麦の醸造酒はビール、
ぶどうの醸造酒はワイン、お米の醸造酒は
日本酒になるというのも
「あ〜、確かに」と妙に納得する。

こうじはお米を食べてでんぷんを糖に変え、
それを酵母が食べてアルコールができる。
糖化とアルコール発酵がひとつのタンクで
同時並行するのが日本酒の特徴とのこと。

ロックで飲めるよう設計された日本酒・
Ice Breaker
新酒の季節しか飲めない活性にごり酒・
仙禽(せんきん)雪だるま
山田錦を使った米焼酎を醸造用アルコール
として加えている大吟醸・ドラゴン Episode1
発酵を止めて低アルコールにした日本酒・
一滴千山純米原酒TAKE 1
マスカットのような香りでクリアタイプの
発泡日本酒・すず音Wabi
精米歩合90%高精米歩合の香取純米90

など誉れ高い銘柄の紹介、特定名称酒と
普通酒や、お酒の飲み方と限界量、
分解の仕組みまで、ムム先生と助手さんが
日本酒とは?の謎を解いていく日本酒教室。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

和えもの 真藤 舞衣子

和えもの

日本の食卓になくてはならない和えもの。
調味料で和えるだけのシンプルな料理は
手軽で作りやすく、バリエーション豊富で簡単、
栄養満点でおいしいと、いいことづくし。

食材の水分をよく切り、調味料は最低限にという
調理の基本に気を配れば、
誰でもすぐに取りかかれるという。

野菜のみならず、
肉・魚介・乳製品に乾物などの和えもの、
だしじょうゆ和え・三杯酢和え・ごま和え・白和え・
酢みそ和えのほかに手作り調味料も紹介。

食材の代用法や調理のコツなどの、
おいしく作るヒントも記された和えものレシピ。

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

お雛さまはあられ姫 ⁉︎

ひな祭り

母の両親はわたしが生まれるずっと前に他界していた。
だからわたしが幼いころ、お雛さまはなかった。

なぜかこの季節になるとお雛さまが飾られた
華やかな部屋とは相反する閑散とした 生家を思い出す。

年が明けるとスーパーやデパートには
チョコレートが並ぶ。
しばらくすると、菱餅やら雛あられなどが同居する。

それらに季節感を覚え、感慨深く眺めていると、
ある一点に目が止まった。
あられが入った三角錐型のパックに
お雛さまやお内裏さまに三人官女が描かれ、
雛壇に飾れば、りっぱな2段飾りになるという。

さっそく即席のお雛さまを完成させてみた。
その昔、友人宅の七段飾りを
羨ましく思っていた小学生時代を思い出しつ、
あられ姫を眺める。

純白の木曽のかけはし杣酒(そまざけ)を
おともにしていて、はたと気づいてしまった。
あっ、お雛さまたちのなかに入っているあられ、
杣酒のおつまみにぴったりでは ?!

そして、いつのまか2段飾りは……

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

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プロフィール

Hollyzard

Author:Hollyzard
本が恋人です。
料理は大嫌いですが、でも実は天才なんです(笑)。
外でおいしいお料理に出会うと、勝手にアレンジしてマイレシピにしてしまいます。