花井沢町公民館便り① ヤマシタ トモコ

花井沢町公民館便り1

2055年5月15日、事故は起きた。
シェルターや刑務所で使う機械を乗せたトラックが
電車と接触 したのである。
その悲惨な事故によって、花井沢町は200年ほどで
滅びるであろう、生命反応のある有機体を
通さない町になってしまった。

欲しい物はネット注文、大学は通信教育、
仕事は在宅で、給付金や慰謝料を受給して
生活している、外の世界から遮断された狭い町。
誰も出られず、誰も入ってこられない、
見えない膜に覆われた花井沢町。

盗難やストーカー事件が起きても頼るべき警察は
町には存在しない。
だから 自分たちの安全や権利は
自分たちで守らなければと住民たちは心かよわせる。

特に不自由を感じることもなく、
普通に日常を送ってはいるものの、
将来の展望を見いだすことはない。

ときどき触れる外の世界の人からの慰問だとか
憐憫だとかいう言葉に違和感を覚えるが、
閉ざされた世界だからこそ与えられる平和もある。

そうやってごく普通に住民の日常が刻まれながら……

そっと忍び寄るメンタルな恐怖。
しかしそれは近未来だけの話なのだろうか?
それは現在(いま)、隔離された世界にさまよう人々の
うつし鏡なのかもしれない……

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

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Hollyzard

Author:Hollyzard
本が恋人です。
料理は大嫌いですが、でも実は天才なんです(笑)。
外でおいしいお料理に出会うと、勝手にアレンジしてマイレシピにしてしまいます。