9月の投稿書籍

メタモルフォーゼ無敵の雑学かわいい悪魔
来るべき世界   僕に踏まれた町と  僕が踏まれた町この世界の片隅に
天上の飲み物ばるぼらナイン・ストーリーズ
   
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秋の魅力

松茸と虚無僧茸

「昨日、山に行ってきたよ」と言って、
レジ袋を渡された。
職場の警備を担当している方からである。

「えっ、なんですか?」
「いやぁ、コムソウ茸が豊作でねぇ。松茸も1本入ってるけど」
「え〜っ!いいんですか? うっ、嬉しいです」

というわけで、思わぬ秋の高価で希少な収穫にありつけたわたしは、
レジ袋を開き、松茸の芳醇な香りにうっとりしながら、
なにを作ろうかといろいろ思いあぐねる。

昨年もありがたいことに友人から松茸をいただき、
それは土瓶蒸しにした。
まさか今年も秋の王さまの松茸にお目にかかれるなんて
思いもしなかったので、心から感謝しつつ松茸レシピを
いくつか思い浮かべながら帰宅する。

袋を開けると、紙の箱にびっしりコムソウ茸が埋まっている上に、
新聞紙の包みがあった。
開いてみると、15cmはあろうかという立派な松茸1本と、
小さな双子の松茸が乗っていた。

その姿を見てひらめいた。
小さい方は松茸ご飯に、大きい方は網焼きに!

さっそく昆布と鰹節で出汁をとり、お米を30分ほど水に浸して
しっかり水気を切り、お釜にお米と出汁、お酒に白だしと
塩を入れて、細く裂いた松茸を乗せて炊く。

30分もしないうちに家中が高貴な香りに満たされる。
突然お腹の虫も元気に鳴き出す。
秋の匂いを吸い込み、ふと浮かんだ質問……

「どの季節が好き?」と訊かれたら、
「大好きな夏にいちばん近い春が好き」と答えるだろう。
でもそれは逆も言える。
大好きな夏にいちばん遠い秋は嫌いだと。

でも、この香りはそんな思いを払拭させてくれるにはあまりある。
実りの秋、香りの秋、おいしい秋は、
みごとに淋しい秋を凌駕してしまうのだ。
結局、花より団子?



テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

ナイン・ストーリーズ ー球児九人夏物語ー side A 晋太郎

ナイン・ストーリーズ side A

『夏ヒーロー ピッチャー 高城孝介』
東京の西の果てにあり、野球ではそこそこ名の知れた
都立日昭(にっしょう)高校は、夏の大会2回戦で当たった
シード校の総実(そうじつ)に勝って勢いづき、
強豪校を打ち倒して西東京の4強まで勝ち進んだ。

快進撃を続けた日昭高校野球部だったが、
高城(たかじょう)孝介たち3年生のメンバーは
9人しかおらず、孝介はほぼひとりで大会を投げ抜き、
そこで最後の夏が終わった。

今までの思いに涙は溢れたものの、
それはわりとあっさり涸れてしまい、
当たり前に悔いはあるが、
日昭の野球部を選んだことに満足していた。

エースで4番、140km超えの速球と遠投110mで
俊足という恵まれた才能を持ち、
欲がなく屈託とは無縁、凛々しい眉とくっきりした目鼻立ちで
マイペースの孝介は、すでに大学のセレクションの
申し込みも済ませ、平均評定もギリギリでキープしていた。

ただ最後の夏の余韻が少ないわりに、
すぐには思考を切り替えられない孝介は、
家にいるとゴロゴロするか野球ゲームに興じてしまい、
母や姉の春香からどやされる。
仕方なく図書館に行くが、勉強するつもりもない。

特別だと思っていた野球が実はそれほど重要に
感じていない淋しさを覚えても、最後の試合に
勝っていたら、もう少しみんなと
野球ができたという悔しさは否めなかった。
でもマイペースなヒーローは、心と身体を持て余したり、
自分の気持ちに鈍感だったりしつつも、
前途洋々で輝く未来に胸を熱くしながら、前進し続けるのだ。

高校野球、かけがえのない眩しい時代で、球児たちの夏物語は
『空色パステル キャッチャー 鈴木涼平』
『涼風フォトグラフ ファースト 本郷裕也』
『月灯ラブレター セカンド 吉田宗匡』
『微熱サンセット サード 逢坂保』
と続く。



テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

ばるぼら 手塚治虫

ばるぼら

『第1章 デパートの女』
国内外に多くのファンを持つ、耽美主義作家の
美倉洋介(みくらようすけ)は、ある日新宿駅の
柱のかげでうずくまっていたアル中のバルボラに出会い、
マンションに連れ帰った。

文壇にユニークな地位を築いた流行作家だったが、
洋介には決して世間に知られてはならない
異常性欲という致命的な欠陥があったのである。

日夜その苦しみに苛まれていた洋介は、
それを克服するためにスポーツや趣味などあらゆることを
試してみたが効果がないまま、
デパート書籍部でのサイン会に出かけた。

サイン会での帰り際、デパートフロアの
薄暗い片隅に位置する売り場で、
美しい女店員を見かけた洋介は、
彼女の接客でバルボラの下着を購入したが、
帰宅してみると持ってきたはずの
下着が入った紙袋が見当たらない。

黙って洋介の原稿料を持ち出したり、
生活態度もだらしないバルボラが勝手に下着を
隠したと思って責めるが、彼女は身に覚えがないという。
不思議に思った洋介はデパートに電話をしてみるが、
デパート側ではそんな売り場もそういう女店員もいないという。

翌日ふたたびデパートに行くと、やはり売り場は存在し、
昨日の女店員が洋介が忘れたという紙袋を
差し出してくれた。
洋介は須形まなめと名乗る女店員に恋してしまうが、
実は彼女は……

そして異常性欲が止むことのない洋介と、
ごろごろだらしないアル中のバルボラとの
奇妙な生活は続いていく。
バルボラが家を出ても、洋介は何度も捜しに出むき、
彼女を連れ帰る。
洋介にとってバルボラとはいったい……

『第2章 女と犬』
『第3章 黒い広場』
『第4章 秘密』
『第5章 砂丘の悪魔』
『第6章 黒い破戒者』
『第7章 狼は鎖もて繋げ』
『第8章 複製』
『第9章 狂気の世界』

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

天上の飲み物   三浦しをん

天上の飲み物

人間がイメージしているような麗しい顔もなく、
年齢や人種、民族なども判然としない風のような存在で、
時間と同じように流れながら、
天上の飲み物であるワインを飲む。

血のように美味しく赤いワイン。
400年以上も生きている俺は、刺激を求めても
満たされることはなく、がっかりすることにうんざりして、
変化のない生活を送るよう方向転換したのだ。
血をワインに替え、料理をして、体質改善に取りかかった。

大地と葡萄と生産者の香り。
体温が上昇し、恋していたときのように、
ひとりの部屋で孤独ではないと感じる。

今、酒屋の2階に下宿し、そこでアルバイトをしながら
都内の大学に通う後藤次郎21歳の俺は、
宮村有美に恋している。

俺たち一族は、同族同士では恋をしない。
愛した人間に一族の血を与え、招き入れて
ようやく一族としての仲間が増えるが、
同族になってしまったら恋愛感情は存在しないから、
ただ仲間として過ごすのである。

飢えも戦争も知らず、
生温い国で生きている人間界の有美。
歳を取らない俺は、誰かを愛しても、
その人が死んでいくのを見守ることしかできない。
いっそ有美に自分の血を与えて、
俺たちの一族にしてしまおうかという衝動にかられるが……

ユーモアとペーソスがちりばめられた、
愛する人と同じ時間を生きて死にたいと願う、
ちょっぴり切ない恋物語。

はるか昔、ワイン講習会に参加したことがある。
飲む順番は白から赤へ、爽やか系から濃い味へ。
飲み方は、まずグラスの脚か底を持ち、
灯りにかざして色を鑑賞する。
そのあとグラスに鼻を近づけて香りを楽しみ、
口に含んで液体を舌でころがして味を愛でる。
確かそんな風に教わったと記憶する。

ボジョレー・ヌーヴォーから始まって白2種、赤2種の4種類。
トリとして味わったのはシャトー・ムートン・ロートシルト。
そのとき講師のソムリエさんは
「このワイン、価格は1本十数万円する高級品です」と
おっしゃっていた。

けれどワインの美味しさなど皆無だった
あの頃のわたしにとって、その高級ワインが
いちばん飲みにくかったのが印象深い。
今ならその美味さが少しは分かるだろうか?
高額で、とても手に入れることはできないけれど……

それにしても、なんて感銘を受けるタイトルだろう
『天上の飲み物』!

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

この世界の片隅に(1)  こうの史代

この世界の片隅に

『冬の記憶・9年1月』
よく人からぼお〜っとしていると言われる浦野すずは、
まだ幼さの残る年ごろなのに、きちんとした挨拶ができる
礼儀正しい浦野家の長女。

ある日、兄の要一が風邪をひいてしまい、
代わりにすずは中島本町の料理屋「ふたば」まで、
海苔を届けることになった。
その帰りには、要一と妹のすみのために
お土産を買っていこうとする優しい女の子でもある。

途中、近所の人に舟に乗せてもらって町に着いたが、
「ふたば」の場所が分からず、近くにいた大男に訊ねると、
人間だと思っていたその男はお腹を空かせた化け物で、
すずはそいつに捕まってしまう。
そこで先にとらわれていた男の子から、
自分たちは化け物の夕飯になることを聞かされたすずは、
機転を利かせて化け物に今は夜だと勘違いさせて
眠らせたのである。

すずより少し年上のその男の子は、
化け物でも夕飯抜きは気の毒だと言って、
眠っている化け物の手にミルクキャラメルを握らせ、
すずにお礼を言って、
お互いそれぞれ行くべき道に戻っていった。

『大潮の頃・10年8月』
怖い “ 鬼いちゃん ” の要一と甘えん坊のすみとで、
初めて子どもだけで海を渡ったり、草津のお祖母ちゃんと
叔父ちゃん叔母ちゃん家では座敷童子が出てきたり……

『波のうさぎ・13年2月』
海の転落事故で兄を亡くした水原哲のために、
白うさぎが跳ねているような波だったと話す哲の見た
海の絵を描いたり……

『この世界の片隅に・18年12月~19年7月』
こうしてお年ごろになったすずを
嫁に欲しいという青年が現れた。
その青年は北條周作といい、すずといっしょに
あの化け物事件に遭遇した男の子だった。

戦前から戦中の混乱期のなかで、
登場人物たちの優しさと家族愛、戦争と広島をテーマに、
庶民の日常生活が描かれたコミック第1巻。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

僕に踏まれた町と僕が踏まれた町 中島らも

僕に踏まれた町と僕が踏まれた町

1学年140~150人中、およそ100人が東大に、
30~40人が京大に進学する灘高で、
高級ワインの底に沈む澱(おり)のような落ちこぼれたち。

受験を諦め、タバコに酒やシンナー、
マルキシズムの議論とセックス談義にふけ、
登校しても、授業には出ずに三宮にくりだす。

10代のころ、自分が腐った膿(うみ)だと思っていた僕は、
もっと腐っている世界とともに爆発して
消滅してしまえばいいと望んでいた。
死と破壊への願望であるタナトスとしての飲酒が
唯一の意思表示だったが、
世界と自分への呪詛がいつまでも解けなかった。

本書は時代のフレーバーだと語る著者が、
1960年~1970年代、三島由紀夫の割腹自殺や
学園紛争などの時代を背景に綴られる。

灘高の校庭で酒盛り、
修学旅行でのピンクキャバレー闖入、
大阪芸大への道、
「なにもしなくていい」学生生活、
学生結婚、デビュー&引退コンサート、
就職、失業、
アルコール性肝炎発症など、著者の半生とともに、
さまざまなエピソードと思いが語られる。
非常識で魅力的な友人たちに囲まれ、
生きることへの力強さ、
人生の教訓が描かれた青春エッセイ。


テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

来るべき世界 手塚治虫

来るべき世界

スター国が原子爆弾の実験をしている馬蹄島には、
島の生物が原子爆発のために怖ろしい進化を起こし、
知的生命体が生まれていた。

危機感を覚えた山田野博士は、第222回国際原子力会議で
「人類滅亡の時期が近づいている。
原子力は人間以上の人間をつくり、その人間によって
人類は征服される。屈従の世、来るべき世界がやってくる」と
訴える。

一方ウラン連邦では、地下工場で太陽爆弾が
大量に製造されていた。
その工場で、“鳥の籠” という刑を使い、
恐怖をあおることで、捕虜たちを取り締まっていたのである。

ふたつの国が強兵に力を注いでいるさなか、
北氷洋上に大原子雲が現れ、海上には氷が割れて
奇妙な生物が閉じ込められた流氷が浮かぶ。
人々は混乱し、未来への不安に騒然となる。

そしてついにスター国とウラン連邦が戦闘状態に……
地球は、人類の未来は……

原子力の影響で起こる地球上の生物相の変化、
戦争、捕虜、強制労働といった重いテーマを掲げながら、
手塚作品独特の個性が光るSFコミック第1弾。


テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

温もり

UN JOUR1


家に帰ると手紙が届いていた。
ダイレクトメールとは違い、
サインペンで書かれた手書き文字の宛名に
吸い寄せられるように差出人を確認する。

パステルカラーの封筒下部に印刷されていた名前は
美容室アンジュール。
それは私がここ数年通っている美容室だった。

毎年誕生月にはクーポンを送っていただいているが、
今はその時期ではないし、なにか別のチケットとか
催しの案内なのかと思いながら封を開ける。

2枚の白い便箋に、
やはり手書きの力強い文字で書かれていた内容は……

そうだった、先日カット&カラーに伺ったときに、
「もしご存知でしたら」ときりだした質問に、
「お父さんが医師をしているスタッフがいるので、
彼女が出勤したら訊いておきます」と
おっしゃってくださったのだ。

「実はとても親しくしている友人なんですが、
不眠症治療のため長く眠剤を服用していて、
それが原因なのかは判然としませんが、
誰でも簡単にできる仕事すらパニックに陥って、
働ける状態ではなくなってしまったんです。
できれば薬に頼らずに不眠症を治せる
心療内科の先生をご存知でしたら……」と
訊いてみたのである。

その手紙には市内で名医が在籍していると言われている
複数の病院名と、一押しのクリニックの住所や電話番号などが
記され、最後に「ご友人が早くよくなるといいですね」と
締めくくられていた。

人の温もり、優しさ、思いやり、
そしてそれらをもらえる幸福感にあふれる2枚の便箋。
ずいぶん痩せてしまった友人を見るのも忍びなく、
なにかできることはないだろうかと思いあぐねていた袋小路に、
ひとすじの道標を指し示してくださったアンジュールの
スタッフの方々に、深謝の気持ちで心が満たされる。

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

かわいい悪魔 志村貴子

かわいい悪魔

『かわいい悪魔』
10歳の澤田めぐむの父・ひろみつは
めぐむにとても厳しく、
テストのたびに点数が悪いときつく叱る。
実はひろみつも受験に失敗したとき、
実父からひどくなじられた苦い思い出があった。

そんなある雨の日に出会った魔女ののぞみは、
魔法で澤田家の長女になりすまして、
ひろみつを優しい父に変身させる。
決して褒めてくれたことのない父の激変ぶりや、
のぞみの存在に戸惑いながら、
優しい父でいてほしいと哀願するめぐむは、
のぞみに澤田家での滞在を望む。

パパとママは優しくあるべきで、
子どももまた賢くあるべきだと主張するのぞみは、
その後も家庭教師や担任、小児科医やポップコーン売りに
なりすましては、不思議な力を使って
本来あるべき父子の関係を取り戻させていく。

遊園地に行ったことのない父子の、
お互いを思いやる気遣い。
相手に近づきたければ、自分から歩み寄ることも大切
という教示も漂う、魅力的な魔女物語と、
身近な現実が絵となって描き出されたコミック短編作品集。

『あたいの夏休み』
『すてきなあのこ』
『中学生』
『とあるひ』
『変身』
『不肖の息子』

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

つい他人(ひと)に自慢したくなる 無敵の雑学   なるほど倶楽部

無敵の雑学 なるほど倶楽部

ふっと疑問に思う、私たちの周りにあるあれこれ。
知的好奇心を刺激し、意外な事実を明らかにする雑学。
本書は固くなりがちな頭を柔らかくし、
話のネタにもなるおもしろ雑学知識が満載。

例えば
知らなくても困らない。でも知っていれば知識の
ポケットが増える雑学……アルコール飲料と清涼飲料水の
容量表記の違い、決闘は罰金200円、最も長い苗字や
最も多い地名、山手線の始発駅と終着駅、
屋上のクレーンのおろし方など。

生活に役立つ雑学……安いお肉をパイナップルに
漬け込めば柔らかくなるとか、冷凍食品の揚げ方、
味覚障害の対処法、唐辛子でストレス解消など。

えっ、そんなことができるの?と
驚嘆する雑学……コンビニで健康診断、
日本酒に美肌効果、世界最多出産人数など。

ちょっぴり披露したくなる雑学……世界と日本の
三大がっかり名所、心臓癌はない?、
寝相と性格の関係、鷲と鷹の違いなど。

文学に関する雑学……その後の浦島太郎、
夏目漱石と樋口一葉が結婚 ⁉︎、
ゲーテも幼少時代にアルファベットビスケットで勉強など。

その事実に驚愕する雑学……ノーベル賞の賞金額は?、
蕎麦に血液型?など。

言葉の由来や語源、食に関することや
居酒屋の成り立ちに感心したり、酒の肴としてよい食べ物と
悪い食べ物の項では実用的に実践できることに唸ったり、
既存の常識が覆ったりと、知識が広がる雑学事典。
一家に一冊あると便利な一書。

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

メタモルフォーゼ 手塚治虫

メタモルフォーゼ

第1話 ザムザ復活
20世紀後半ころからアフリカのケニアでは、
増えすぎた人間が野生動物を食い尽くし、
動物の数は激減していった。

そのころアメリカではギャングなどの凶悪犯罪が増え、
その犯罪者たちがケニアのメタモルフォーゼセンターに
送り込まれるようになっていた。

その研究所では罪人たちの大脳を削り、
それぞれの体格に合わせた動物に改造していたのである。
そして犯罪者たちは野獣になってサバンナに放り出される。

ときどき人間に戻ったように食事する、
悲しそうな目をした動物たち。
監視員のザムザは、やむを得ず殺人を犯して
ライオンにされてしまったエレーナに恋し、
毎朝パンとコーヒーを差し入れるが、
監視員のひとりが人間に戻りそうなエレーナに気づき、
こらしめようと撃ち殺してしまう。
絶望したザムザは怒りにまかせ、その監視員に銃を向ける。

研究所長のトウ・モロー博士らによって捕らえられたザムザは
改造センターへまわされる。
そして虫に変身させられたザムザは……

第2話 べんけいと牛若
第3話 大将軍 森へ行く
第4話 すべていつわりの家
第5話 ウォビット
第6話 聖なる広場の物語
第7話 おけさのひょう六

著者の永遠のテーマである
メタモルフォーゼ(変身)が描かれた
オムニバス短編コミック。

その昔『秘密のあっこちゃん』が流行っていたころ、
ファンデーションのついていないコンパクトを開いて、
「テクマクマヤコン、テクマクマヤコン」とつぶやいてみた。
それは漫画のなかでのできごとなのに、
本当に変身できると信じていた純粋で無知だった時代。

あれからいく年月過ぎた今、あの頃とは
細胞のひとつひとつまで違う自分が存在している。
変身とは成長していくうえで、
自然となされていくものなのかも……

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

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Hollyzard

Author:Hollyzard
本が恋人です。
料理は大嫌いですが、でも実は天才なんです(笑)。
外でおいしいお料理に出会うと、勝手にアレンジしてマイレシピにしてしまいます。