能面女子の花子さん 織田 涼

花子さん

日本が誇る無形文化財である能。
しばしば無表情という比喩的な表現に使われる能面。
しかし能舞台では、
さまざまな感情をあらわす魅力ある仮面である。

その昔、泉家では能面を作っていたために
家の女たちはみな能面をつけて商売していた。
文化財を継承するため、
花子も能面をかけて高校へ通っている。

クラスメイトから怖がられても意に介さず、
自虐的とでもいうのか、文化祭では
お化け役に立候補。強いのか、鈍いのか?

幼なじみで、密かに花子へ想いを寄せる賢司 。
入学当初から花子を理解してくれる香穂。
能楽師一家の次期当主でイケメン、
花子にひと目惚れの松田三郎。
彼らとともに過ごす恋と友情と非日常の日々。

舞台道具のひとつだが、
多くの愛好家を生む能面をつけて、
謎が多く神秘的、頭脳明晰で温厚な性格の
花子さんを取り巻く学園コメディ。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

ミミズクとオリーブ 芦原すなお



原稿が行き詰まっていた。
ふと窓に目をやると、
妻がさつまいもを焼きながら手招きしている。

庭に出て妻からバスされたさつまいもを頬張った。
オリーブの木に止まったミミズクが順に枝を降りてきて、
妻から差し出された芋を嬉しそうについばんでいた。

その夜、大学時代の友人・飯室から電話があった。
若くて美人の奥さんが奇妙な書き置きと
離婚届を残して、家出したらしい。

翌日、飯室は八王子の郊外に建つ我が家にやってきて
経緯を話しはじめたが、どうも埒があかないと思ったのか、
妻に助言を求めたのだ。
少しムッとする。

問われた妻は、興信所でも突き止められなかった真実を、
いとも簡単に言い当ててしまったのである。
彼女の不思議な能力を目の当たりにする常識人であり、
平凡で正直な作家。

そんな作家の妻が、神秘的洞察力で
次々と事件を解決していく新シリーズ短編集。

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

中間管理録 トネガワ1 協力:福本伸行 原作:萩原天春 漫画:橋本智広 三好智樹



金融コンツェルン帝愛グループ会長・兵藤和尊
(ひょうどうかずたか)は、暇を持て余しうんざりしていた。
人間のドス黒い感情、際の際、本性、破滅、絶望、死、
それら真の娯楽であり愉悦を見たくてうずうずしていた。

そして帝愛グループ幹部の利根川幸雄に
命が下ったのである。
血沸き肉踊る狂宴を企画しろ!と。

そこで思いついたのが人間麻雀。
多重債務者たちを牌とした
圧倒的スケールの麻雀ゲーム。
裏切り、欺き、仲間割れ、蹴落とし蹴落とされる
裏の世界を彷彿とする争いの構図。

しかしそれに異を唱え、カードジャンケンという
新しい提案をした最若手の黒服・
左衛門三郎がいた。
それはさまざまな取り引きを内包した知略的で
現実的かつ悪魔的なケームだった。

幹部である自身の傑作案と若輩部下の意見。
さあ、どうする利根川?

大勢の黒服を束ねつつ、暴君のご機嫌を
気にかけなければならない中間管理職。
終わりのない利根川の苦悩と葛藤の物語。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

芥川龍之介短編小説 akai hana

芥川

『お時儀』
30歳になったばかりの保吉は
めまぐるしい生活を営んでいたため、
先のことしか考えられなかった。

しかし、ふと過去の一情景を鮮やかに思い出すことがある。
それはある避暑地の停車場の
プラットホームで遇ったお嬢さんのことだった。

16歳か17歳であろう彼女は美人というほどではないが、
愛敬のある円顔で、保吉はお嬢さんを見ても
昂った気持ちになるわけではないが、
姿を見かけないと失望に似た思いになるのだった。

顔を合わせるのはいつも午前中だったが、
その日は意外にも夕方姿をあらわしたのである。
ふいに保吉はお時儀をしてしまった。

お嬢さんも彼に会釈したが、
不良少年と思われたのではないかと、後悔の念にかられ、
また顔を合わせれば、とんでもないことをしてまうのではと、
病的な不安に支配される。
これは恋愛というのであろうか……

大正期を代表する文豪・芥川龍之介の
名作38作品が収録された傑作短編集。

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

珈琲いかがでしょう① コナリ ミサト

コーヒー

雑貨卸の会社に勤める垣根志麻は
丁寧で誠実、義理と人情を大切にしている。
そのため取引先への礼状も手書きにこだわっていた。

しかしそれがあだとなり、
社内では要領が悪くて仕事ができないと
レッテルを貼られ、社員の輪に溶け込めない。

その日もぼっちランチ中だった。
すると突然タコが現れたのである。
それは移動カフェのトレードマーク。

8種類のブレンドコーヒーを用意していることから、
タコ足にかけて、椅子もポットも
タコ型のカフェ・たこ珈琲だった。

店主の青山一が淹れる珈琲は、
焙煎したての豆を手動で挽き、
ゆっくりお湯をまわして注ぎ入れる、香り高い逸品。
丁寧な仕事と最高の珈琲に、
すっかり常連になっていた志麻だったが、
ある日事件は起きた。

志麻が大切に手書き礼状を出し続けていた
取引先の社長が激怒しているという。
原因は同僚のメール誤送信だったが、
志麻が謝罪に行くことになってしまった。

しかしなぜかそこには青山がいたのである。

同じ場所には長くいられず、
いろいろな場所で幸せな香りをかもす移動カフェの
心に沁みる珈琲物語。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

辛い飴 永見緋太郎の事件簿   田中啓文

飴

『苦い水』
唐島英治クインテッドのテナーサックス奏者・
永見緋太郎は音楽にしか興味がない。
だからときどき外に連れ出す。

今日も二人で動物園を訪れ、その帰り道、
ヤクザにからまれていた安来衛(やすきまもる)に
出会った。
彼はかつて日本を代表するトロンボーン奏者だった。
しかし酒とクスリと博打に溺れ、
ストリートパフォーマンスに堕ちてしまったのだ。

それがひょんなことから、若手スーパースターたちで
結成されたYMCAビッグバンドに入って
東京武道館で演奏することになった。

ツアーに参加したものの、朝から呑んだくれ、
よれよれでまともに吹けないボントロ奏者。
が、突然「安来節」と呼ばれた懐かしい音が響きだし……

観察力と洞察力に優れ、
舌をまくほど耳の良い永見が謎を解き明かす。
人情味あふれ、シャープな切れ味のサウンドが
聴こえてきそうなジャズミステリー短編集。
全8編収録。

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

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プロフィール

Hollyzard

Author:Hollyzard
本が恋人です。
料理は大嫌いですが、でも実は天才なんです(笑)。
外でおいしいお料理に出会うと、勝手にアレンジしてマイレシピにしてしまいます。