幸せなリストランテ

フェリチタァ

ここはイタリアではなく安曇野。
豊かな自然に囲まれた田舎町。

穂を垂らした稲や葉を青々としげらせた枝豆の畑など、
素朴な風景のなかにすんなり溶け込む
イタリアンリストランテ。

数年前に松本から移転し、わが町にやってきてくれた。
自然だけが取り柄の田舎に、
イタリアの空気を感じられる場所。

いつ訪ねてもほぼ満席の人気店だから、
店内は活気にあふれているのに、
落ち着いた内装が心を和ませてくれる。

そして豊富なメニューから選んだ前菜にパスタ。
もう至福の瞬間なのだ。
エビの出汁が染み込んだトマトソースに
生平麺を絡ませ、大きく口を開けて頬張る。

口のなかはパスタであふれているので、
声には出せずに叫ぶ。
「あ〜、幸せ!」

あっ、そういえば店名の意味は?
と、調べてみる。
するとなんと「幸せ」とのこと。
私の気持ちを代弁してくれたリストランテ
「ラ・フェリチタァ」にグラッツィエ!

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

能面女子の花子さん 織田 涼

花子さん

日本が誇る無形文化財である能。
しばしば無表情という比喩的な表現に使われる能面。
しかし能舞台では、
さまざまな感情をあらわす魅力ある仮面である。

その昔、泉家では能面を作っていたために
家の女たちはみな能面をつけて商売していた。
文化財を継承するため、
花子も能面をかけて高校へ通っている。

クラスメイトから怖がられても意に介さず、
自虐的とでもいうのか、文化祭では
お化け役に立候補。強いのか、鈍いのか?

幼なじみで、密かに花子へ想いを寄せる賢司 。
入学当初から花子を理解してくれる香穂。
能楽師一家の次期当主でイケメン、
花子にひと目惚れの松田三郎。
彼らとともに過ごす恋と友情と非日常の日々。

舞台道具のひとつだが、
多くの愛好家を生む能面をつけて、
謎が多く神秘的、頭脳明晰で温厚な性格の
花子さんを取り巻く学園コメディ。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

わらじに恋 ⁈

わらじ揚げ

海老のわらじ揚げである。

わらじ揚げといえば、鶏肉などのお肉を使うのが
一般的のようだが、ここお豆腐専門店の和食レストラン・
まるゐでは、海老を開いてわらじに見たてた
フライにしてくれる。

サクサクした衣を歯で貫き、
肉厚の海老の身に到達する瞬間を表現する言葉は
見当たらない。
ただただ至福を満喫するのみなのだ。

よく蟹を食べているとき、人は無口になるというが、
まさにそんな感じ。
会話も邪魔に思うほど、海老に恋するひととき。

長い人生、大きな幸せはそうそうやってきてはくれない。
でも、わらじ揚げの幸せは
望めばいつでも手に入れられる。

まるゐさん、いつも幸せをありがとうございます!

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

ミミズクとオリーブ 芦原すなお



原稿が行き詰まっていた。
ふと窓に目をやると、
妻がさつまいもを焼きながら手招きしている。

庭に出て妻からバスされたさつまいもを頬張った。
オリーブの木に止まったミミズクが順に枝を降りてきて、
妻から差し出された芋を嬉しそうについばんでいた。

その夜、大学時代の友人・飯室から電話があった。
若くて美人の奥さんが奇妙な書き置きと
離婚届を残して、家出したらしい。

翌日、飯室は八王子の郊外に建つ我が家にやってきて
経緯を話しはじめたが、どうも埒があかないと思ったのか、
妻に助言を求めたのだ。
少しムッとする。

問われた妻は、興信所でも突き止められなかった真実を、
いとも簡単に言い当ててしまったのである。
彼女の不思議な能力を目の当たりにする常識人であり、
平凡で正直な作家。

そんな作家の妻が、神秘的洞察力で
次々と事件を解決していく新シリーズ短編集。

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

お気遣いのお返しは……

センターベ

イタリア出発の2日前、
職場でいつも缶コーヒーを差し入れてくれる
警備の方から封筒を差し出された。
中身は渡伊へのはなむけだった。

困った!
そんなに親しいわけではない。
世間話をしたり、愚痴を言い合うぐらいの仲なのに。

でも内心は、秋の気配を感じてきた寂寥感を払拭するくらい、
胸のあたりにほんわかとした熱を感じていた。

中身がなんであれ、贈ってもらえるプレゼントは嬉しい。
自分以外の誰かが自分のことを気にかけてくれる。
そう思うだけで、孤独という恐怖が薄らぐ。

はなむけを渡されたとき、
お土産は絶対に買ってこないよう念を押されたが……

いえいえそんなわけにはいきません。
お酒好きの警備員さんも腰を抜かす、
アルコール70%のチェンテルベを !
日本人にはほとんど馴染みのないアブルッツォから
はるか海を渡り、優しいお心遣いへの
ささやかなお返しとして……

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

中間管理録 トネガワ1 協力:福本伸行 原作:萩原天春 漫画:橋本智広 三好智樹



金融コンツェルン帝愛グループ会長・兵藤和尊
(ひょうどうかずたか)は、暇を持て余しうんざりしていた。
人間のドス黒い感情、際の際、本性、破滅、絶望、死、
それら真の娯楽であり愉悦を見たくてうずうずしていた。

そして帝愛グループ幹部の利根川幸雄に
命が下ったのである。
血沸き肉踊る狂宴を企画しろ!と。

そこで思いついたのが人間麻雀。
多重債務者たちを牌とした
圧倒的スケールの麻雀ゲーム。
裏切り、欺き、仲間割れ、蹴落とし蹴落とされる
裏の世界を彷彿とする争いの構図。

しかしそれに異を唱え、カードジャンケンという
新しい提案をした最若手の黒服・
左衛門三郎がいた。
それはさまざまな取り引きを内包した知略的で
現実的かつ悪魔的なケームだった。

幹部である自身の傑作案と若輩部下の意見。
さあ、どうする利根川?

大勢の黒服を束ねつつ、暴君のご機嫌を
気にかけなければならない中間管理職。
終わりのない利根川の苦悩と葛藤の物語。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

ん〜、なにこれ……

寿司

イタリア在住の友人から、結婚披露パーティーに
招待された……のは、とても嬉しく楽しみであるが……

手作りパーティということで、日本人のわたしたちは
和食パーティメニューを担当することになった。

和食でパーティメニューって、非常に難しくない ⁈
ググッたり、料理本を引っ張り出したり、友人と
相談しながら、ない知恵とアイデアをなんとか
しぼり出して思いついたメニューは、
花巻き寿司・笹寿司・かぼちゃの肉味噌餡かけ・
高野豆腐と手まり麩の煮物・さつまいもの塩素揚げ、
茹でるだけ簡単枝豆に、デザートとしてみたらし団子。

できるだけ手間がかからず、
和のテイストを取り入れようと選んでみたが、
実は花巻き寿司は作ったことがない。
現地で失敗すれば、日本人の名が廃る。

というわけで、しばらく夕餉のテーブルには
失敗作の花巻き寿司が並ぶかも ⁉︎

芥川龍之介短編小説 akai hana

芥川

『お時儀』
30歳になったばかりの保吉は
めまぐるしい生活を営んでいたため、
先のことしか考えられなかった。

しかし、ふと過去の一情景を鮮やかに思い出すことがある。
それはある避暑地の停車場の
プラットホームで遇ったお嬢さんのことだった。

16歳か17歳であろう彼女は美人というほどではないが、
愛敬のある円顔で、保吉はお嬢さんを見ても
昂った気持ちになるわけではないが、
姿を見かけないと失望に似た思いになるのだった。

顔を合わせるのはいつも午前中だったが、
その日は意外にも夕方姿をあらわしたのである。
ふいに保吉はお時儀をしてしまった。

お嬢さんも彼に会釈したが、
不良少年と思われたのではないかと、後悔の念にかられ、
また顔を合わせれば、とんでもないことをしてまうのではと、
病的な不安に支配される。
これは恋愛というのであろうか……

大正期を代表する文豪・芥川龍之介の
名作38作品が収録された傑作短編集。

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

Come sta ? は Cuma sti ?

クマシュティ

イタリア語を習い始めて約3か月。
週1、1コマ1時間強の授業であるが、生徒と先生
それぞれの都合で休講になることもしばしば。
だから実際に授業を受けたのはその半分ぐらいだろうか。

それでも自己紹介ぐらいはできるようになった。

Mi chiamo……
(私の名前は……です)

Come sta ?
(お元気ですか?)

近年、イタリア観光をする日本人は増えたという。
でも、私たちの目的地であるアドリア海を臨む
アブルッツオをめざす日本人観光客は皆無に近いらしい。

そんな日本人が誰も知らないようなアブルッツオを
大好きだという、私が教わっているイタリア語の先生に
教えていただいたのが、
Cuma sti(クマ シュティ)?

アブルッツオで使われる「Come sta ?」の方言とのこと。
最高の挨拶を思いついたとでも言わんばかりの
先生の嬉しそうな顔が、わたしたちの渡伊を
心から応援してくれていることを物語っているようで、
心温まる。

ローマに着いて、迎えに来てくれたアブルッツオ在住の
友人への第一声「クマ シュティ」を発したときの彼らは、
いったいどんな表情をしてくれるだろうか……

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

珈琲いかがでしょう① コナリ ミサト

コーヒー

雑貨卸の会社に勤める垣根志麻は
丁寧で誠実、義理と人情を大切にしている。
そのため取引先への礼状も手書きにこだわっていた。

しかしそれがあだとなり、
社内では要領が悪くて仕事ができないと
レッテルを貼られ、社員の輪に溶け込めない。

その日もぼっちランチ中だった。
すると突然タコが現れたのである。
それは移動カフェのトレードマーク。

8種類のブレンドコーヒーを用意していることから、
タコ足にかけて、椅子もポットも
タコ型のカフェ・たこ珈琲だった。

店主の青山一が淹れる珈琲は、
焙煎したての豆を手動で挽き、
ゆっくりお湯をまわして注ぎ入れる、香り高い逸品。
丁寧な仕事と最高の珈琲に、
すっかり常連になっていた志麻だったが、
ある日事件は起きた。

志麻が大切に手書き礼状を出し続けていた
取引先の社長が激怒しているという。
原因は同僚のメール誤送信だったが、
志麻が謝罪に行くことになってしまった。

しかしなぜかそこには青山がいたのである。

同じ場所には長くいられず、
いろいろな場所で幸せな香りをかもす移動カフェの
心に沁みる珈琲物語。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

ガツンと一発 トンガラシ !

トンガラシ

またやってしまった。
「激辛」とか「唐辛子」とか「やみつき」
とかいうフレーズにすぐ食いついてしまう。

しかも今回はずっと気になっていた商品。
少し値段が高かったので購入を躊躇していたが……

それがある日、大好きな割引シールが貼られていた。
通常価格の3割引きである。
そりゃあ、“買い” でしょ !

というわけで、ようやく手に入れた念願のひと袋。
なにはともあれ、本能のままとにかく試食してみる。

「美味しい」
そう、「辛い」ではなく「美味しい」だった。
味覚障害のわたしを「辛い」と言わしめる品は、
たぶん世間的に需要がないから、
商品としての存在価値はない。
だからわたしを満足させてくれる「辛い」は
きっと皆無。

でも、このピリッと脳を覚醒させてくれる辛味と、
深いコク、適度な塩分。
昼間なのにアルコールを欲する味だ。
あ〜、虜になりそう。

あれっ、ちょっと軌道がずれてしまった?
もしかしたらわたしが求めているのは
「辛い」ものではなく、アルコールのあて ⁉︎

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

辛い飴 永見緋太郎の事件簿   田中啓文

飴

『苦い水』
唐島英治クインテッドのテナーサックス奏者・
永見緋太郎は音楽にしか興味がない。
だからときどき外に連れ出す。

今日も二人で動物園を訪れ、その帰り道、
ヤクザにからまれていた安来衛(やすきまもる)に
出会った。
彼はかつて日本を代表するトロンボーン奏者だった。
しかし酒とクスリと博打に溺れ、
ストリートパフォーマンスに堕ちてしまったのだ。

それがひょんなことから、若手スーパースターたちで
結成されたYMCAビッグバンドに入って
東京武道館で演奏することになった。

ツアーに参加したものの、朝から呑んだくれ、
よれよれでまともに吹けないボントロ奏者。
が、突然「安来節」と呼ばれた懐かしい音が響きだし……

観察力と洞察力に優れ、
舌をまくほど耳の良い永見が謎を解き明かす。
人情味あふれ、シャープな切れ味のサウンドが
聴こえてきそうなジャズミステリー短編集。
全8編収録。

テーマ : 本の虫
ジャンル : 小説・文学

食べる血液 ⁉︎

ビーツ


3か月ほど前、
はるばるイタリアからやってきたビーツのタネを植えた。
栽培方法のサイトには60日〜80日で収穫できると
書かれていたので、さすがにそろそろかなと抜いてみる。

しかし、怪しい……
こんなに小さい実(カブ)でいいのだろうか……
不安な気持ちを押し殺し、小さなカブに包丁を入れる。

すると……お〜、やっぱりビーツ !
「食べる血液」という呼び名そのもの、真紅が鮮やか。

調理はなんといってもボルシチが著名だけれど、
狭いレパートリーから脱出したく、ググってみた。

すると……お〜、サラダとは。
薄くスライスするか千切りにして、
お酢・オリーブオイル・塩でマリネするとのこと。
早速トライしてみる。

緑に紫の葉脈が走る葉と茎、
それに小ぶりのカブを切り、和える。
そしてクリスタルの器に盛れば、
ピンクに染まったオリーブオイルが、
いかにも「健康にいいよ」と語っているようだ。

スーパーなどではなかなか手に入らないビーツ。
秋もまた植えどきとのこと。
今後、我が家のビーツは自給自足、
そして健康長寿まっしぐら!……だといいなぁ。

テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

深夜食堂① 安倍夜郎

食堂

その食堂の営業時間は深夜0時から朝7時まで。
だから深夜食堂と呼ばれている。
メニューは豚汁定食、ビール、酒、焼酎のみだが、
リクエストがあれば可能な限り応える。

常連客は種々様々だが、席が隣り合うと、
なぜか意気投合して
百年の知己となってしまうのである。

お互い注文した好物をシェアするゲイバーのママと
強面の組長。
売れない演歌歌手と作詞家。
醤油派とソース派に分かれるのに、
手口がそっくりな空き巣の常習犯。
美人のニューハーフと、
彼女に一目惚れのまじめなイケメン。

お弁当の定番、赤いタコウィンナーや卵焼き。
熱々の炊きたてご飯にかけた、
ひと晩寝かせた冷えたカレー。
牛すじと大根にゆで卵のおでん。

美味しい料理があれば、
時間も場所も関係なく自然と人が集まり、
そこにそれぞれの人生が語られる。
そう、そんな街のかたすみに佇む、癒しの食堂物語。

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

鮮やかな山雅カラーに

山雅

ここは諏訪湖畔でも長岡でも隅田川でもない、
松本平広域公園総合競技場内にある
スタジアム・アルウィン。

J2第29節 F.C.町田ゼルビア vs 松本山雅F.C. 戦。
前半戦を終え、お互い得点なし。
拮抗したゲームのハーフタイム。
そして今日は花火大会なのである。

サッカーのことはチンプンカンプン。
ゴールにボールが入れば点が入る。
そんな当たり前の知識しかない三流ファンだけれど、
地元チームを応援する郷土愛は一流……
だと思っている。

夜空を華やかに染める、この花火のように、
信州の空を幸せな山雅カラーに染めてもらえますよう!
そう、まだまだ死闘は続く。


テーマ : つぶやき
ジャンル : 日記

カウンタ
Kindle 電子書籍の購入
電子書籍リーダー
honto 電子書籍の購入
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カレンダー
08 | 2018/09 | 10
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
最新トラックバック
検索フォーム
カテゴリ
リンク
おすすめ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSリンクの表示
プロフィール

Hollyzard

Author:Hollyzard
本が恋人です。
料理は大嫌いですが、でも実は天才なんです(笑)。
外でおいしいお料理に出会うと、勝手にアレンジしてマイレシピにしてしまいます。